本文へスキップ
MENU
  • トップ
  • 譲渡相談
  • 買い手登録
  • コラム
  • M&A事例
  • お問い合わせ
  • 運営会社
Web制作会社・Web事業のM&A・会社売却・事業承継を、契約・KPI・ドメイン・広告アカウント・ソースコード・顧客移管・運営体制・譲渡条件の整理から最適な相手先探しまで支援します。譲渡企業様の手数料0円。
Web M&A総合センター
  • トップ
  • 譲渡相談
  • 買い手登録
  • コラム
  • M&A事例
  • お問い合わせ
  • 運営会社
Web M&A総合センター
  • トップ
  • 譲渡相談
  • 買い手登録
  • コラム
  • M&A事例
  • お問い合わせ
  • 運営会社
  1. ホーム
  2. コラム
  3. ITコンサル会社M&Aの実務ガイド 戦略上流・人材承継・提案資産を踏まえた進め方

ITコンサル会社M&Aの実務ガイド 戦略上流・人材承継・提案資産を踏まえた進め方

2026 7/05
コラム
2026年6月25日2026年7月5日
ITコンサル会社M&Aの評価、人材承継、提案資産、PMIの要点を整理したアイキャッチ画像

ITコンサル会社 M&Aを検討する経営者の多くは、単に株式や事業を譲渡する話ではなく、顧客との信頼関係、上流工程の知見、提案書や方法論、キーパーソン人材、継続案件の引継ぎまで含めてどう承継するかに悩みます。とくに中小規模のITコンサル会社では、代表者や一部のシニアコンサルタントに案件獲得・提案・デリバリーの要が集中していることが多く、この属人性をどう見える化して譲渡価値に変えていくかが成否を左右します。

一方で買い手側も、売上規模だけでは判断しません。上流比率、継続契約の割合、主要顧客との関係性、特定業界への知見、案件管理体制、情報管理、採用難への対応、再現性のある提案プロセスなど、ITコンサル会社特有の評価軸を細かく確認します。したがってITコンサル会社M&Aでは、一般的な会社売却の準備だけでは足りず、実務と人材と知識資産を一体で整理していく必要があります。

本記事では、ITコンサル会社M&Aで検索する譲渡企業様や買収を検討する企業に向けて、評価ポイント、デューデリジェンス、情報管理、PMI、譲渡準備の流れを実務目線で解説します。譲渡相談は譲渡相談、買収ニーズの登録は買い手登録、他のテーマはコラム一覧、実例に近い視点はM&A事例もあわせて確認いただくと理解が深まります。

なお、Web M&Aセンターでは譲渡企業様の相談料・着手金・中間金・成功報酬は0円です。初期段階では、すぐに譲渡を決めていなくても、いま整理しておくべき論点を把握するだけで準備の質は大きく変わります。

目次

先に確認したい ITコンサル会社M&Aのチェックリスト

  • 主要売上がどの契約から生まれているかを、顧問契約、準委任、請負、スポット支援に分けて説明できる
  • 代表者依存の案件獲得比率と、マネージャー層による再現可能な営業導線を切り分けられる
  • 顧客ごとの業界知見、提案テンプレート、診断フレーム、標準成果物を資産として棚卸しできる
  • キーパーソンの退職リスク、報酬水準、評価制度、育成計画を整理できている
  • 主要顧客との契約更新条件、チェンジ・オブ・コントロール条項、再委託制限を確認済みである
  • 情報セキュリティ、個人情報、情報管理、データ保管方法を買い手に説明できる
  • PMI開始後90日間で、顧客・人材・案件運営をどう安定化させるかの初期計画を持っている

ITコンサル会社M&Aが増えている背景

背景の一つは、DXや基幹刷新、データ活用、AI導入、PMO支援など、経営に近い上流テーマの需要が継続していることです。買い手企業にとって、ITコンサル会社を取得することは、単に売上を積み上げるだけではなく、顧客接点の上流化、下流の開発・運用への送客、既存顧客へのアップセル、採用競争の緩和につながる可能性があります。

もう一つの背景は、人材獲得難です。優秀なコンサルタント、アーキテクト、PM、PMO人材を採用だけで確保するのは時間もコストもかかります。そのため買い手は、組織として一定の品質で案件を回せるチームを一括で承継できるM&Aに魅力を感じます。ただし、人だけを見て買うわけではありません。人材が辞めない設計や、知見が個人に閉じない運営体制があってこそ評価が安定します。

デジタルマーケティングや広告運用と比較したい場合は、デジタルマーケティング会社M&Aや広告運用会社M&Aも参考になります。ITコンサル会社は、広告アカウントや媒体運用資産よりも、上流提案力と顧客内での信頼残高が価値の中心になりやすい点が大きく異なります。

ITコンサル会社M&Aで評価されやすい5つの資産

第一に評価されるのは、継続売上の質です。月額顧問、PMO常駐、情報システム部門支援、内製化伴走、プロジェクト横断のアドバイザリーなど、契約更新率の高い収益が一定割合ある会社は、将来の見通しを立てやすくなります。反対に、単発の提案案件だけに偏っている場合は、受注力の高さがあっても評価が不安定になりがちです。

第二は、上流工程への関与深度です。経営企画や事業部長クラスとの関係があり、要件定義以前の構想策定から入れている会社は、単価だけでなく顧客内での代替困難性が高くなります。買い手は、どの役職者と接点があるのか、どの会議体に参加しているのか、どのレベルの意思決定に関与しているのかを重視します。

第三は、業界特化やテーマ特化の知見です。製造、物流、金融、医療、公共、SaaS、ECなど、特定業界に深い知見がある会社は買い手にとってシナジーを設計しやすくなります。汎用的なIT支援よりも、業界固有の業務理解や実績の方が、商談での説得力につながるからです。

第四は、提案資産とナレッジの蓄積です。診断シート、ヒアリング項目、提案テンプレート、RFP支援雛形、PJ立上げ資料、課題管理フォーマット、アセスメントメニューなどが整備されていれば、買い手は属人性を一定程度コントロールできると判断しやすくなります。

第五は、組織の再現性です。代表者がいなくても案件レビュー、品質管理、採算管理、営業進捗、採用と育成が回るか。ITコンサル会社M&Aでは、この再現性が企業価値とPMI難易度を大きく左右します。

評価で見落とされやすい補足論点

実務では、資格の有無よりも顧客内での実行実績、炎上案件の収束経験、部門横断の調整力、経営層へのレポーティング能力が重視される場面が多くあります。譲渡企業様としては、メンバーの経歴書だけでなく、どのような局面で価値を発揮したのかを案件単位で整理しておくべきです。

また、SaaS会社や受託開発会社との比較も有効です。SaaS会社M&Aではプロダクト継続性が評価の中心になり、受託開発会社M&Aでは粗利管理や外注構造が重視されます。ITコンサル会社では、プロダクトより人材と知見、開発体制より上流提案力と顧客深耕力が中心になりやすい点を説明できると、買い手との認識齟齬を減らせます。

譲渡企業様が最初に整えるべき情報

ITコンサル会社M&Aでは、初回相談の時点で全資料が揃っている必要はありません。ただし、どのような会社で、何が価値で、何が引継ぎの論点なのかを短時間で伝えられる状態にはしておくべきです。資料が不十分だと、良い会社であっても買い手候補に魅力が伝わらず、初期打診の精度が落ちます。

最低限整理したいのは、売上構成、顧客上位一覧、案件区分、契約形態、粗利率、主要メンバー、提案から受注までの流れ、プロジェクト運営方法、情報管理体制、今後の経営意向です。ここで重要なのは、会計資料と実務資料をつなげて説明することです。たとえば売上上位5社について、どの役務を、どの担当者が、どの契約形態で、いつまで提供しているかが説明できれば、買い手は収益継続性をイメージしやすくなります。

譲渡理由も抽象的な表現では不十分です。後継者不在、成長投資のための資本提携、採用難への対応、大手案件を受けるための信用補完、地方拠点の承継、代表者の健康・ライフプランなど、背景が具体的であるほど買い手は戦略を立てやすくなります。

ITコンサル会社M&Aの進め方 8ステップ

1. 目的の明確化

何のためにM&Aを行うのかを定めます。株式譲渡か事業譲渡か、完全譲渡か資本提携か、代表者の残留期間をどうするかで最適解は変わります。

2. 事前整理

顧客・契約・人材・財務・セキュリティ・ナレッジ資産を棚卸しし、譲渡企業様の強みとリスクを言語化します。

3. 提案資料作成

候補先資料、企業概要書、詳細資料を段階的に整え、守秘と魅力訴求を両立します。

4. 買い手探索

業界親和性、補完性、地域戦略、人的相性を踏まえて候補を絞ります。買い手登録のある企業群だけでなく、戦略的に相性の良い先へ打診する視点が重要です。

5. 面談と意向表明

経営者面談では条件以上に、顧客承継、人材処遇、今後の成長方針が論点になります。

6. 基本合意とDD

価格だけでなく、表明保証、役員残留、アーンアウト、PMI体制などをすり合わせます。

7. 最終契約

契約条件を確定させ、顧客通知、人材説明、権限移管、データ移行の段取りを詰めます。

8. PMI開始

成約後90日間の安定運営が最重要です。案件継続と離職防止を最優先に、現場の混乱を抑えます。

バリュエーションで確認される論点

ITコンサル会社M&Aの価格は、売上高や営業利益だけで単純に決まりません。特に中小規模では、修正後EBITDA、役員報酬の調整、オーナー依存の程度、上位顧客の継続性、人材流出リスク、成長余地が強く影響します。

たとえば代表者が自ら売上の大半を作り、案件運営も直接担っている場合、帳簿上の利益が出ていても、代表者離脱後の再現性が低いと見なされて倍率は抑えられやすくなります。逆に、マネージャー層が案件を回し、顧客接点が複数人に分散し、継続契約が積み上がっている会社は、引継ぎ可能性が高いと評価されやすくなります。

また、提案力が強い会社ほど、過去提案書や方法論の質が将来価値に直結します。ただし、知見が文書化されず個人の頭の中にしかない場合は、買い手からすると見えない資産です。価値を正しく評価してもらうには、フレームワークや成果物の体系化が不可欠です。

バリュエーションで押さえたい実務項目

売上上位10社の契約期間、更新状況、解約条件、単価推移、担当者、案件テーマを一覧化する。

スポット案件と継続案件を分け、来期売上の見込みを保守的に見積もる。

代表者・役員報酬、特殊な経費、私的費用、臨時費用を整理して修正後収益力を示す。

営業起点が紹介中心なのか、既存深耕なのか、再現可能なマーケティング導線があるのかを説明する。

コンサルタント別の稼働率、粗利率、採用難易度、離職率、評価制度を整理する。

デューデリジェンスで重点的に見られる5領域

ITコンサル会社M&AのDDでは、財務DDだけでは足りません。ビジネスDD、人事DD、法務DD、IT/DD、情報セキュリティの観点まで横断的に見られます。買い手が知りたいのは、数字が正しいかだけではなく、成約後に案件と人材を安定して引き継げるかどうかです。

1. 顧客・案件DD

顧客集中度は最重要論点です。上位3社で売上の大半を占めている場合、契約更新の見通し、取引関係の深さ、失注時の影響を詳細に確認されます。特定部門の担当者個人との関係だけで成り立っていないかも見られます。

案件ごとの役務範囲も重要です。戦略立案、システム企画、要件定義、PMO、ベンダー管理、情シス代行など、何を提供しているのかが曖昧だと、買い手は単価の妥当性を判断できません。案件棚卸しをする際は、テーマ、期間、体制、成果物、次契約の見込みまで含めて整理します。

2. 人材DD

キーパーソン依存の可視化が必要です。案件獲得者、提案責任者、顧客窓口、品質管理者、採用責任者が誰か、それぞれの代替可能性はあるか、退職時の影響はどこまでかを明確にします。

雇用契約、競業避止、情報管理、評価制度、報酬体系、リモート勤務ルールも確認対象です。特にフリーランス比率が高い場合は、再委託契約と顧客契約の整合性、主要協力者の継続関与の見込みを説明できるようにします。

3. 法務・契約DD

チェンジ・オブ・コントロール条項、再委託制限、知的財産の帰属、成果物利用範囲、損害賠償条項、個人情報取り扱い、セキュリティ義務などは事前確認が必須です。ITコンサル会社では、提案資料や調査資料に顧客情報が含まれることも多いため、保存方法やアクセス権限管理まで見られます。

法務・情報管理の基本姿勢は、プライバシーポリシー、情報セキュリティ方針、免責事項のような社外公開ポリシーと、社内運用の整合も含めて説明すると買い手の安心感につながります。

4. 財務DD

売上計上基準、稼働計上、未収・前受、外注費の認識、賞与引当、案件ごとの採算管理が妥当かを確認します。案件原価の集計が粗い会社は多いため、少なくとも主要案件については工数と利益の関係が説明できる状態が望まれます。

また、代表者個人に帰属している接待費、移動費、車両費、業務委託の実態など、正常収益力を把握するための調整論点も整理が必要です。

5. PMI/DD連動

DDで出た論点は、成約後のPMIに直結します。顧客通知の順番、人材説明のタイミング、契約再締結の必要性、案件管理ツール移行、メールドメイン変更、権限移管、レポートライン変更などを事前に想定しておくべきです。

買い手は、問題がない会社より、問題を認識したうえで対応計画を持っている会社を高く評価する傾向があります。

情報管理と初期打診で失敗しないための考え方

ITコンサル会社M&Aでは、情報管理の設計がとりわけ重要です。顧客名、案件テーマ、現場の体制、提案資料、業務課題、単価情報は、競争上の機微情報そのものだからです。そのため初期打診では、いきなり詳細を共有するのではなく、事業概要情報で業界、売上レンジ、契約構成、強み、譲渡意向を整理し、関心表明を得た相手に限定して段階的に情報を共有する進め方が基本です。

また、従業員や主要顧客への情報共有タイミングは慎重に設計する必要があります。早すぎると不安や離職を招き、遅すぎると契約承継や信頼形成に支障が出ます。代表者だけで判断せず、アドバイザーと一緒に関係者マップを作り、誰に何をいつ伝えるかを整理することが重要です。

初期相談の段階では、譲渡相談から初期ベースで論点整理を始める方法が有効です。譲渡企業様の相談料・着手金・中間金・成功報酬は0円のため、情報共有前に論点を固めたいケースとも相性があります。

ITコンサル会社M&Aで起こりやすい失敗例

一つ目の失敗例は、代表者が考える強みと、買い手が評価する強みがずれていることです。譲渡企業様は『大手企業との取引がある』『難しい案件を多く手がけている』と認識していても、買い手は『その取引が代表者個人の信用に依存していないか』『案件が単発で継続性が薄くないか』を見ます。実績の大きさだけではなく、承継可能性まで落とし込んで説明できないと、期待した評価につながりません。

二つ目は、人材説明が遅れることです。情報管理を重視するあまり、キーパーソンへの説明が遅れすぎると、成約直前や成約直後に不安が噴き出し、離職や案件不安につながることがあります。もちろん早すぎる共有も避けるべきですが、少なくとも誰をどの順で巻き込むかの設計は事前に持っておくべきです。

三つ目は、提案資産やナレッジを軽視することです。ITコンサル会社の価値は人だけではなく、ヒアリングの観点、課題整理の型、提案構成、PJ立上げ資料、レビュー観点、経営層報告のテンプレートに宿ります。これらを単なる過去資料として放置すると、買い手から見れば『個人商店』に映りやすくなります。

四つ目は、PMIを後回しにすることです。成約時の条件交渉ばかりに意識が向き、顧客説明、人材定着、案件レビュー、権限移管、ツール統合の順番を決めないまま進めると、成約後の数週間で現場が混乱します。ITコンサル会社M&Aでは、成約条件とPMI計画を一体で考える姿勢が不可欠です。

相談前に用意しておくとよい想定問答

譲渡企業様が初回相談前に想定問答を作っておくと、打診精度も面談品質も上がります。まず準備したいのは、『なぜいまM&Aを考えるのか』に対する回答です。後継者不在なのか、成長投資を加速したいのか、採用難への対応なのか、顧客基盤の拡大を狙う資本提携なのか。理由が明確になるほど、相性の良い買い手を絞りやすくなります。

次に、『代表者が離れたあとも回るのか』という問いに答える材料を整えます。案件管理は誰が担うのか、営業導線はどこまで仕組み化されているのか、レビューや品質管理は誰が見ているのか、採用と育成は何を基準にしているのか、といった運営の実像を説明できることが重要です。

さらに、『主要顧客はなぜ継続しているのか』『他社では代替しにくい理由は何か』も言語化しておくと有効です。価格競争ではなく、業務理解、経営層との対話、現場巻き込み、部門横断調整、実行支援まで伴走していることが継続理由であれば、その価値を案件単位で説明する必要があります。

最後に、『どの条件なら前向きに進められるか』も整理しておくべきです。希望価格だけでなく、代表者残留期間、人材処遇、屋号継続、顧客対応方針、譲渡後の役割など、重視条件の優先順位を明確にすると、交渉でぶれにくくなります。

ITコンサル会社M&Aの進め方を整理したい譲渡企業様へ

顧客承継、人材流出、評価の考え方、共有順序をまとめて確認したい場合は、初期ベースの相談から始められます。譲渡企業様の相談料・着手金・中間金・成功報酬は0円です。

譲渡相談をする

買い手側がPMIで重視するポイント

ITコンサル会社M&Aは、成約して終わりではありません。むしろ重要なのはPMI開始後です。買い手側は、案件継続、人材定着、顧客説明、権限移管、ブランド運用、ナレッジ共有を同時並行で進めなければなりません。ここで混乱が起きると、M&A前に想定していたシナジーより先に解約や離職が発生します。

最初の30日では、案件別責任者の明確化、主要顧客との対話、週次案件レビュー、キーパーソン面談を優先します。60日までには、提案資料や方法論の共有、営業連携、バックオフィス統合、採用方針のすり合わせを進めます。90日までには、共同営業、クロスセル、既存顧客への追加提案、運営ルール統一など、成長施策に移るのが理想です。

譲渡企業様にとってもPMIは無関係ではありません。代表者の残留期間、顧客同席の回数、キーパーソン引継ぎの順番、報酬設計を現実的に決めておくことで、成約後の摩擦を減らせます。

買い手候補別に変わる見られ方

ITコンサル会社M&Aでは、どの買い手に譲渡するかによって評価軸が微妙に変わります。たとえばSIerや受託開発会社は、上流工程の入口を確保したいという狙いが強く、要件定義前の構想策定にどれだけ入れているか、開発案件への送客余地がどれだけあるかを重視します。この場合、単独案件の利益よりも、上流から下流までの案件化率を示せるとシナジーを説明しやすくなります。

SaaS企業やプロダクト企業が買い手候補になる場合は、特定業界への導入知見、業務設計、チェンジマネジメント、顧客役員層との接点が評価されやすくなります。プロダクト単体では入りにくい大企業や中堅企業の課題設定に入り込める会社であれば、営業拡張効果を含めて高く見られる可能性があります。

事業会社やPEファンド系の買い手では、組織の再現性とマネジメント層の厚みがより厳しく見られます。代表者依存が強い会社は敬遠されやすく、No.2や部門責任者がどこまで顧客前に立てるか、採用と育成の仕組みがあるか、内部統制やレポートラインが整っているかが論点になります。

したがって譲渡企業様は、誰にでも同じ説明をするのではなく、買い手タイプごとに訴求ポイントを変えるべきです。価格だけでなく、どの相手が自社の強みを最も理解しやすいかを見極めることが重要です。

交渉で論点になりやすい条件

ITコンサル会社M&Aの交渉では、価格そのものよりも、価格の前提条件が争点になりやすい傾向があります。典型的なのは、代表者残留期間、キーパーソンの在籍継続、主要顧客の更新、表明保証、運転資本調整、アーンアウトの有無です。譲渡企業様としては、何を確定条件にしてほしいのか、何なら柔軟に協議できるのかを事前に整理しておくべきです。

たとえば、成約時に一定金額を受け取りつつ、主要顧客の継続や粗利達成に応じて追加対価を受け取るアーンアウトは、売り急ぎではなく、将来価値を買い手と共有したい場面で有効です。ただし、判定指標が曖昧だと後で紛争化しやすいため、対象顧客、対象期間、計算方法、譲渡後に譲渡企業様が関与できる範囲まで契約で明確にする必要があります。

また、表明保証についても、ITコンサル会社では顧客情報管理や再委託の適法性、従業員との契約、知的財産の帰属が争点になりやすく、雛形のまま受け入れるのは危険です。価格交渉だけに意識を向けず、引渡し後の責任範囲まで一体で設計することが欠かせません。

譲渡企業様向け 6か月準備タイムライン

ITコンサル会社M&Aは、思い立ってすぐに高く譲渡できるものではありません。特に属人性が強い会社ほど、準備の有無で評価と交渉力が大きく変わります。理想的には、少なくとも3か月から6か月前には準備を開始し、数字と現場の両面を整えるのが望ましいです。

6か月前には、主要顧客の契約整理、案件一覧、売上と粗利の紐付け、主要メンバーの役割整理に着手します。同時に、提案書や標準成果物を棚卸しし、再現性のある資産として説明できる形に整えます。

3か月前には、候補先資料や企業概要書に使う情報をまとめ、譲渡理由、残留方針、希望条件を言語化します。情報セキュリティや個人情報管理に不備がある場合は、この時点で是正方針も用意しておくべきです。

1か月前からは、想定質問への回答集を整えます。上位顧客の継続性、離職リスク、代表者離脱後の営業体制、アーンアウトの考え方、PMI時の協力範囲など、買い手が確実に聞く論点を先回りして整理します。この準備ができている会社ほど、初期面談から買い手の信頼を得やすく、不要なディスカウントを受けにくくなります。

PMI初期に実施したいチェック項目

主要顧客10社への説明方針と説明担当を決める。

キーパーソン人材の残留条件を個別に確認する。

案件進捗、課題、次回更新時期を週次で一覧化する。

提案資料、成果物、契約書、議事録の保管先と権限を統一する。

買い手側の営業部門や開発部門との連携仮説を具体的な案件で試す。

FAQ

ITコンサル会社M&Aでは何が一番重視されますか。

一つに絞るなら、代表者や一部人材に依存しすぎず、顧客と案件が継続承継できるかです。上流提案力、顧客信頼、人材、提案資産の4点がつながっている会社ほど評価されやすくなります。

小規模でも譲渡は可能ですか。

可能です。売上規模だけでなく、専門領域、上流工程への関与、継続契約、業界知見、買い手との補完性があれば十分に検討対象になります。規模が小さいほど、整理の質が結果に影響します。

代表者が一定期間残る前提の方が有利ですか。

多くのケースで有利です。特に顧客承継やキーパーソンの安心感を考えると、3か月から12か月程度の残留を前提に協議する方がまとまりやすい傾向があります。

情報漏えいが心配ですが、どの段階で何を共有しますか。

通常は事業概要情報から始め、情報管理契約の締結後に段階的に共有します。顧客名や案件詳細は、候補先の真剣度と相性を見極めながら慎重に出すのが基本です。

買い手候補はどのような企業が考えられますか。

SIer、受託開発会社、SaaS企業、DX支援会社、広告・マーケティング支援会社、地方拠点強化を狙う企業、上流工程を取り込みたい事業会社などが候補になります。視点を広げるには、買い手登録や既存コラムも参考になります。

まとめ

ITコンサル会社M&Aは、売上や利益だけでなく、上流提案力、顧客との信頼、人材承継、提案資産、情報管理、PMI設計まで含めて総合的に評価されます。譲渡企業様としては、属人性をそのままにしてから動くのではなく、いまのうちに可視化し、再現性ある形に整えておくことが重要です。

また、買い手選定では価格だけに偏らず、顧客への向き合い方、人材処遇、上流支援の継続方針、統合後の成長戦略を確認することが大切です。条件面だけでなく相性まで見たうえで進めることで、成約後の失敗を減らせます。

実際の進め方を具体化したい場合は、譲渡相談から相談し、買収ニーズを把握したい場合は買い手登録、周辺テーマの比較にはWebメディアM&AやSEO会社M&Aもあわせてご覧ください。譲渡企業様の相談料・着手金・中間金・成功報酬は0円です。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法務、税務、会計、金融その他の専門助言を提供するものではありません。具体的な契約条件、税務処理、法的判断、企業価値評価は、案件の事実関係に応じて弁護士、税理士、公認会計士、その他の専門家へ個別にご相談ください。

中小M&Aの基本的な考え方は中小M&Aガイドラインも確認しつつ、サイトの方針はプライバシーポリシー、免責事項、苦情相談窓口も適宜ご参照ください。

コラム
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
  • ECサイトM&Aの実務ガイド 在庫・集客資産・モール依存を踏まえた進め方
  • Web・IT企業M&Aのデューデリジェンス資料完全ガイド 顧客・契約・権限移管まで整理

この記事を書いた人

hamada.h.59のアバター Web M&A総合センター編集部

関連記事

  • サイバーセキュリティ会社M&Aの譲渡準備とDD・PMIを示すオリジナルアイキャッチ
    サイバーセキュリティ会社M&Aの実務ガイド:人材・認証・監視契約・インシデント履歴を踏まえた譲渡準備
    2026年7月11日
  • SaaSやEC事業の資料を確認するデューデリジェンスの打ち合わせ
    EC・D2C事業M&Aの譲渡準備:広告アカウント、在庫、CRM、物流を買い手に伝える方法
    2026年7月7日
  • Web制作会社の引き継ぎ体制を話し合うチームとアドバイザー
    地域Web制作会社のM&A準備ガイド:保守契約・地元顧客・権限移管を整える実務
    2026年7月7日
  • Web事業のKPIを確認しながらM&A相談を進める経営者とアドバイザー
    SaaS・クラウド事業売却の実務:MRR、解約率、開発体制、権限移管をどう整理するか
    2026年7月7日
  • 静岡Web制作会社M&Aの譲渡準備、保守収益、顧客承継、DD、PMIを示すオリジナルアイキャッチ画像
    静岡Web制作会社M&Aの実務ガイド:製造業顧客・保守収益・地域承継を踏まえた譲渡準備
    2026年7月6日
  • 仙台IT企業M&Aの譲渡準備、企業価値評価、DD、PMIを整理したアイキャッチ画像
    仙台IT企業M&Aの実務ガイド:地方中核都市の顧客基盤・人材承継・企業価値評価を整理
    2026年7月5日
  • 福岡Web制作会社M&Aの譲渡準備、企業価値評価、DD、PMIを整理したアイキャッチ画像
    福岡Web制作会社M&Aの実務ガイド:譲渡準備・企業価値評価・DD・PMIを地域特性から解説
    2026年7月4日
  • 横浜IT企業M&Aの譲渡準備、企業価値評価、DD、PMIを整理したアイキャッチ画像
    横浜IT企業M&Aの実務ガイド:譲渡準備・企業価値・DD・PMIを首都圏特性から整理
    2026年7月3日
Web M&A総合センター

Web・IT企業M&A支援

Web事業の譲渡・承継を、情報管理を前提に伴走します。

Web制作会社、SaaS、EC、Webメディア、広告運用、アプリ事業など、Web・IT領域の論点を整理しながら候補先探索から契約・引継ぎまで支援します。

  • 譲渡企業様は手数料0円
  • 成功報酬も0円
  • 初期相談に対応
  • 条件整理後に情報共有
譲渡企業様 譲渡相談をする 会事業概要と譲渡条件を整理した初期相談から始められます。 買い手企業様 買い手登録 希望領域・投資規模・運営体制をご登録いただけます。
ご相談 譲渡相談 買い手登録 お問い合わせ
情報 コラム M&A事例 サイトマップ
法務・方針 運営会社 プライバシーポリシー 免責事項 中小M&Aガイドライン 利益相反管理 情報セキュリティ方針 苦情・相談窓口
  • トップ
  • 譲渡相談
  • 買い手登録
  • コラム
  • M&A事例
  • お問い合わせ
  • 運営会社

© Web M&A総合センター.

目次